不安型 愛着障害の克服 |「安全基地」がいない場合はどうする?

克服した女性

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※今回の記事は「不安型」の方、および「不安型」に伴って愛着障害を発症した方に対しての内容になっています。

(以下、両方合わせた場合は「不安型」愛着障害と表記します。)

「不安型」の特徴については

愛着障害の症状については

これらの記事をご覧ください。

さて、精神科医の岡田尊司氏によると

愛着の課題を克服するためには、安全基地となる存在の媒介が、通常は不可欠である。

出典元:岡田尊司『愛着障害の克服』

このようなフレーズは愛着障害についてある程度知識のある方なら何度も聞いたことがある思います。

しかし

実際に「安全基地」が「不安型」愛着障害を克服させるプロセスについて紹介している記事はあまりないでしょう。

そこで今回はそのプロセスについて紹介していきます。

また、「安全基地」がいない方が愛着障害を克服するにはどうすれば良いのかについても後半触れていこうと思います。

※今回の記事も「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも併せてお読みください。

1.克服に関する前知識

前提知識を学ぶネコ

もう一度引用しますが、

愛着の課題を克服するためには、安全基地となる存在の媒介が、通常は不可欠である。

出典元:同上

「安全基地」による克服法の全容は

こちらの記事で紹介したのですが、今回はさらに一歩踏み込んで「不安型」愛着障害に特化した克服方法について書いていきます。

具体的には

「不安型」の特徴を考慮しながら、「不安型」愛着障害を克服するためには「安全基地」のどの機能がとりわけ重要か

に関する知識を提供していきます。

※「安全基地」の機能については

2.「不安型」愛着障害の欠点

不安そうな女性

「不安型」の人は他人の行動や評価に依存しやすい傾向があるため、一見すると気遣いの出来る「良い人」のように思われます。しかし、

遠慮のない親密な関係になればなるほど、不安型の人は、最初の「良い子」の印象とは正反対の「悪い子」の部分を目立たせるようになる。

出典元:岡田尊司『愛着障害の克服』

要するに、相手を束縛しようとしたり、期待にそぐわなかったら攻撃的になったりするというネガティブな側面が出るわけです。

このような側面が出てしまう原因は「承認欲求」が異常に強いからだと考えられています。

※ここでは「悪い」となっていますが、大人でも変わりません。

2-1.承認欲求が強い

不安型の人は、自分を受け入れてもらいたい、認められたいという欲求が非常に強い。その点に彼らの最大の関心事があるといってもいいほどだ。少しでも、自分のことを否定されたとか、拒否されたと感じると、気分を害し、相手に対して批判的になる。

出典元:同上

このような傾向を持つ人に対しては、とりわけ「感受性」が必要です。

それだけではありません。「自分のことを拒否されたと感じる」という部分に注目しましょう。

「批判された=人格否定された」という短絡的な思考に陥りやすいということです。

2-1-1.不満や愚痴

不安型の人では、不満や愚痴、取り越し苦労がどうしても多くなりがちだが、しっかり耳を傾け、おざなりな扱い方をしないことである。

出典元:同上

これに多くの人は「面倒だ」と感じてしまい関係が破綻してしまうのですが、そうならないようなコミュニケーション、

それが上記した【感受性】を意識したコミュニケーションです。

具体的には「オウム返しを取り入れたあいづち」を効果的に使うこと。つまり、言語の「交話的機能」を最大限に使うわけですね。

そうすることで、「安全基地」の方もストレスを軽減しつつコミュニケーションを長く続けることができます。

2-1-2.人格否定されたと思いやすい

これについては「安全基地」の方が【安全性】を意識したコミュニケーションを意識するのも大事ですが、

不安型の人自身が「人格否定されたわけではない」という思考を身につけないと、もはや克服しようがないでしょう。

これは非常に重要なポイントなので、また後ほど触れます。

2-2.いつもかまって欲しい

「承認欲求が強い」ことの根底にあるのは、端的に言うと「いつもかまって欲しい」という意識です。

不安型の人は、

いつも自分のことをかまってくれたり、世話をしてくれたり、かかわりをもってくれる人を、切実に必要としているのだ。

出典元:同上

よって【応答性】、その中でも「素早く反応するように心がける」ことがとりわけ大事だと言えます。

さらに、岡田尊司氏によると

もしうまく応答できなかったときには、本人にとってとても大きな試練だったということを理解して、ちゃんと謝罪する必要があるだろう。

出典元:同上

とのことです。

3.「不安型」愛着障害を克服する

克服した女性

というわけで

  • 「不安型」愛着障害者の欠点
  • それを補うために「安全基地」はどう対応したらいいのか。

についてまとめました。しかし、まだ克服にはある要素が足りません。

愛着障害を本気で克服したいなら「自ら能動的に克服する」という意志がやはり必要です。

3-1.「あなたはかわいそう」

愛着理論では愛着障害者を徹底的に「かわいそうな存在」として描きます。

酷い親に育てられてかわいそう」「まともな安全基地(恋人やパートナー)に出会えずにかわいそう」…など。

子どもを不幸にする酷い親(毒親)もいますが、そもそも「毒親」の定義をご存知でしょうか?

実際に毒親から育てられ精神的に不安定になっている人を同情するのはわかりますが、

岡田氏の愛着理論は「毒親から育てられた人以外」カウンセリングの対象にしています。

しかし、このような動きには注意しなければなりません。

3-2.能動的に克服する

カウンセリングはビジネスであり、無料でするものではありません。

よって

  1. 〇〇障害」や「〇〇病」が増えれば患者も増えるので、それだけビジネスの機会が増える。
  2. 患者はお客さんなので厳しい事は言わない。

ということが言えます。

優秀なカウンセラーであれば患者に厳しい事も言えるのでしょうが、愛着理論自体が「自分は患者さんの絶対的な擁護者です」的な理論なので

結果的に「不安型」愛着障害の人が、その症状を自ら能動的に克服する機会を奪ってしまうのです。

3-3.カウンセラーしか頼れない?

ちなみに、ビジネスというキーワードが出ましたが、岡田氏は

安全基地になれるのはカウンセラーくらいだから、手遅れになりたくないなら、金はかかるがカウンセリングを受けた方が良い

というビジネス臭い発言をしていることも指摘しておきましょう。

また、ぶっちゃけて言えば

安全基地による克服法は一見上手くいっているように見える場合も、実際は安全基地に対する依存体系を作るだけで何の解決にもなりません。

「不安型」愛着障害の一番の特徴は「相手に依存しやすい」ことですが、安全基地による克服法はその特徴をむしろ強める可能性があるのです。

結果的に「不安型」愛着障害は克服できないばかりか、ストレスを与え「不安型」が悪化してしまうこともありえます。

3-4.安全基地に頼らない「その他の克服法」

しかし、岡田氏は他にも認知行動療法対人関係療法マインドフルネスについても言及しているようです。

これらの治療法の効果は科学的にも実証されているので、「不安型」愛着障害を抱えた人にもお勧めです。

よって、これらの治療法に関する記事をこれからどんどん増やしていこうと思いまが、

いわば、安全基地に頼らない「不安型」愛着障害の克服法もあることを押さえておいてください。

一方で、岡田氏はMBT(メンタリゼーションに基づく治療法)という最新の脳科学で効果が否定された治療法

「これこそが愛着障害を克服するのに最適な方法だ」というニュアンスで紹介しています。

これに関しては批判的な記事を書こうと思います。

おススメ」

準備中

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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