愛着障害 大人の治療法 | 4つのプロセスで愛着障害は治る

医者

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愛着障害【全知識】

今回は「愛着障害の治療法」についてまとめていきます。

愛着の課題を克服するためには、安全基地となる存在の媒介が、通常は不可欠である。

出典元:岡田尊司『愛着障害の克服』

精神科医の岡田尊司氏が言うように、キーワードは「安全基地」です。

「愛着障害の治療には安全基地が必要」くらいのことは、他のサイトにも載っているとは思いますが、

詳細な治療プロセスまで紹介しているサイトは少ないでしょうから、今回はそれを紹介していきます。

ですが、

  • この治療法によって治る人と治らない人がいる。
  • この治療法は愛着障害の症状をむしろ悪化させる可能性がある。

ということを指摘しておきましょう。

これらの要注意事項は次回まとめていくので、次回の記事も必ずお読みください。

ところで、岡田氏は「安全基地が通常は不可欠」と言っているので他にも治療法があることがわかります。

他の治療法についても次回以降触れていきます。

1.愛着障害の治療法に関する前知識

注意事項を読むネコ

治療法を紹介する前に必須の前提知識について書いていきます。

1-1.安全基地とは

  • 困った時や恐怖を感じた時に助けてくれる存在のこと。
  • 「いつでも逃げ帰れる安全な場所」という意味で安全基地と呼ばれる。

もし、安全基地が大人になったら

  • 他人に助けを求めることが苦手になる。
  • 自分は他人にかばってもらえない無価値な人間だと思うようになる。

そして思い悩み続けた結果「愛着障害と呼ばれる諸症状」を引き起こしてしまうのです。

しかし「愛着障害と呼ばれる諸症状」については注意が必要です。

1-2.愛着障害と呼ばれる諸症状について

「愛着障害」は大まかに分けて2種類あります。

世間的に有名なのは「岡田尊司氏が超拡大解釈した愛着障害」で、読者の方もおそらくこの愛着障害に悩まされていると思います。

※例えば、 ↓ の記事で紹介したものや「不安定な愛着スタイル」も超拡大解釈愛着障害です。

1-3.安全基地は誰を指すのか

「安全基地」とは施設ではなく人間です。では、誰がこの役割を担うべきか。

実は、カウンセラーというわけではないようです。

一生付き合う覚悟で、腹を据えて、その人に関わろうとしている非専門家や家族の方が、愛着障害の修復という点では、大きな力となるだろう。実際パートナーや恋人が安全基地となって受け止めた結果、安定していくケースも多い。

出典元:岡田尊司『愛着障害』

家族」や「パートナー恋人」。

しかし、治療対象者が大人になり自立している場合も多いでしょうから、基本的には「パートナー恋人」が担うことになります。

1-4.大人しか治療できない?

というわけで、この治療法は大人の愛着障害の治療法として紹介されることが多々あります。

しかし、治療法自体は大人だけではなく子どもにも使えます。

ですが

子どもの愛着障害の治療」に適した方法も存在するようです。

精神科医の高橋和巳氏の理論などは「子どもの治療」を考える上で参考になるでしょう。

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1-5.「安定型」の愛着スタイル

「安全基地」と似た概念として「安定型」の愛着スタイルと言うものがあります。精神科医の水島広子氏によると

はっきり言いますが、無神経な治療者と接するくらいなら、「安定型」の愛着スタイルを持った一般の人と接することの方がずっとプラスになります。

出典元:水島広子『「毒親」の正体』

「安定型の愛着スタイルを持った一般の人と接すること」とあるように、この改善法は「治療法」というニュアンスではないかもしれません。

また、内容を見る限り「安定型の人と接することによる改善法」は軽度の愛着の問題を抱えた人向きだと言えます。

2.愛着障害の治療法

寝る赤ちゃん

以上を踏まえて、愛着障害の治療法の工程について見ていきましょう。

2-1.幼い子どもに戻る段階

愛着障害の治療過程は子ども時代をやり直すことだといわれています。

安全基地と呼べる人(先ほども言った通り、最適とされているのは「パートナーや恋人」)に対し

  • 駄々をこねたり、わがままを言い困らせる
  • わざと無視をしたり反抗的になったりと、攻撃的になる

このような幼い子どものような態度をとることで愛情を確かめる段階がまずは訪れます。

子ども時代に得られなかった自己肯定感を取り戻そうとするのです。

その際

安全基地に求められるのは、愛想をつかせたり動揺したりすることなく全てを受け止めようとする態度です。

2-2.安全基地の愛情を執拗に確かめる段階

安全基地の愛情を確かめる作業はまだまだ続くのですが、今度は反抗期のようなものも伴います。

自分のことをもっと見てほしいと思い、相手の関心が十分に自分に向けられていないことに腹を立てる。そのくせ、自分の方から素直に甘えなくなり、つっけんどんな態度をとって、相手に不快な思いを味わわせようとしたりする。

出典元:岡田尊司『愛着障害』

岡田氏によると

この時期が、回復への過程において、もっとも重要な局面だと言える

出典元:同上

らしいです。また、特に後半の「不快な思いを味わわせようとする」のを安全基地が受け入れることが大事だそうです。

ことに後者の段階は、依存している愛着対象から分離と自立を遂げていくという大きな課題に向き合っているときだと言える。

出典元:同上

このような【安全基地の愛情を執拗に確かめる段階】をクリアしたら次の段階に入ります。

2-3.否定的なことばかりが語られる段階

次は【否定的なことばかりが語られる段階】です。

この段階では、傷つけられた怒りや悲しみを、恨みつらみを込めて叩きつけるように語り続ける。

それは、傷が深ければ深いほど、傷を与えられた期間が長ければ長いほど、長期間続く事になる。

出典元:同上

※「傷つけられた」というのは、親に傷つけられたということです。

この段階は支える側も精神的にキツイ上に、どのくらいの期間続くのかも定かではありません。

しかし、それでも安全基地は徹底的に付き合う必要があります。

否定的なことを一切言わず、丸ごと受け止めてくれる存在に、自分の身に起きたことを、味わってきた思いとともに語り尽くすことが重要なのである。

出典元:同上

2-4.過去との和解

否定的なことばかりを語り尽くした後で、楽しかった経験や親(や養育者)が自分のために骨を折ってくれたことをふと思い出して、

「そういえばこんなことがあった」と語ったりするようになるのだ。

出典元:同上

心の膿を出し切ることで気持ちに余裕が生まれます。

すると

親との良い思い出を思い出したり、「親も完璧ではないにせよ必死に育ててくれた」という感謝が芽生えたりするのです。

このように、悪かった事だけではなく良かった事もきちんと評価できるようになった時過去に捕らわれなくなります

ここまでくれば愛着障害の治療は達成されたと言えるでしょう。

3.関連する知識

医者

大まかな流れは以上の通りです。繰り返しますが「安全基地」とは

否定的なことを一切言わず、丸ごと受け止めてくれる存在

出典元:同上

とのことです。まあ、これが基本姿勢なのかもしれませんが、これだけだとただのイエスマンになってしまうだけでしょう。

よって、次のステップとして「良い安全基地になるための5つのポイント」も知ってください。

また、基本的な流れは一緒ですが「不安型」「回避型」「恐れ・回避型」によって治療法の細部は違うようです。

これで「安全基地による治療法」の紹介は一通り終わりました。しかし、冒頭でも言ったように、

  • この治療法によって治る人と治らない人がいる。
  • この治療法は愛着障害の症状をむしろ悪化させる可能性がある。

ということにも注意をするべきでしょう。

これらの注意事項ならびに「安全基地以外の治療法」については次回触れていこうと思います。

以上です。ありがとうございました。

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