条件付きの愛情に関する誤解 | 本当に危険なのは〇〇


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「条件付きの愛情」は子どもを苦しめます。

毒親の研究で有名なダン・ニューハースなどは「条件付きの愛情しか与えない親」を毒親の一種に位置付けるほどです。

多くのセラピストも「条件付きの愛情」を子育てにおける禁止行為(あるいは推奨しない行為)だとしていますが、

実は

ダン・ニューハースが想定する「条件付きの愛情しか与えない親」と多くのセラピストが想定るそれは特徴が全く異なるようです。

今回は両者の比較と共に、条件付きの愛情は結局のところ子どもにどのような影響を与えるのかを考えていきましょう。

1.よくある「条件付きの愛情」理論

セラピストが「条件付きの愛情」として考えているのは大体こんな感じのものです。

1-1.愛情自体を交換条件にする

子どもは幼いほど親の愛情や承認を強く必要とします。

「お片付けをしたら抱っこしてあげる」「テストで良い点を取ったらおもちゃを買ってあげる」などの交換条件は、

実は

子どもが「抱っこ」や「おもちゃ」が貰いたいから以上に親から承認や愛情を貰いたいからという動機で成り立っているのです。

よって、この手の交換条件をくり返すと子どもは

失敗すると親の愛情が無くなる恐怖」や「親に認めてもらえない不安」などを感じ続けてしまいます。

1-2.その行為の必要性が結局はわからない

そもそも、この手の交換条件は「何故そのようなことをしなければならないのか」の説明が明確になされていません。

「テストで良い点を取ったらおもちゃを買ってあげる」という提案はテストで良い点を取ることの必要性がわからないですよね。

しかし、その約束を守らないと親から愛情や承認がもらえないと思った子どもはよくわからないまま従ってしまうわけです。

1-3.ハードルが上りがち

このように「条件付きの愛情」は即効性があり使いやすいので、ついつい親の方も多様しがちになりがちです。

そして

どんどん要求のハードルが高くなってゆき、場合によっては「完全主義者の親(毒親の一種)」に近づくこともあります。

この場合の「完全主義者の親」は子どもを認めず、粗探しばかりするタイプの毒親なのですが、

そこまで酷くなくともハードルをかなり上げられた子どもは、もちろん大きなストレスに悩まされるし、

失敗した場合トラウマや大きな挫折感を抱えてしまうリスクもあります。

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1-4.子どもへの影響

このような環境で育てられた子どもには

  • 見捨てられる不安を抱えながら生きるようになる。
  • 過剰に献身的になり、場合によってはセックス依存症になってしまうこともある。

などの危険性があります。

…といった主張がよくある「条件付きの愛情」理論です。

2.ダン・ニューハースの場合

次は冒頭でも登場したダン・ニューハースは「条件付きの愛情しか与えないタイプ」の毒親についてどう考えていたかを見ていきましょう。

2-1.歪な愛情

「条件付きの愛情タイプ」の毒親は愛の捉え方自体に特徴があるそうです。

  • 親の愛情が欲しければ、子どもは親を満足させなければならない。
  • 子どもは親に借りがある。
  • 気に入らなければ罰として愛情を与えない。

このように、

普段から子どもに距離を置き、子どもを下に見ている親が「条件付きの愛情タイプ」の毒親です。

2-2.コントロールのための手段

もっと端的に言うと、このタイプの毒親は

子どもをコントロールする対象だと思う傾向があり、愛情はそのための手段くらいにしか思っていません。

ある女性はこのように言ったそうです。

「私の母は、何かを与えてくれることによってではなく、何かを与えてくれないことによって私に大きな力を振るった。それで私はますます母に依存するようになった」

出典元:同上

不気味なのは「条件付きの愛情タイプ」の毒親は

「子どもにとって親の愛情はとても重要で、これをちらつかせれば子どももコントロールできる」と知っているように行動するところです。

「支離滅裂で何を考えているかわからないタイプ」の毒親愛情が長続きしないと言われていますが、

それとは違う計算高さをこのタイプの毒親は持っているようです。

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2-3.もともと子ども好きではない

さらに、「愛情を与えないという罰」は徹底していて執念深いのが特徴だそうです。

例えば

  • 自分の子どもが気に入らない相手と交際していると縁を切り、別れると親子の関係を戻す
  • 気に入らない学校に子どもが進学すると実家の子ども部屋を壊す
  • 親子関係を切り、「遺産相続はさせない」と言い脅す。

こうしてみるともともと親子関係にあまり興味がない人という印象を受けます。だから簡単に親子関係を解消できるのでしょう。

2-4.人間的な愛情を深く感じたことがない人たち

以上のように、ダン・ニューハースが想定している「条件付きの愛情しか与えないタイプ」の毒親は、

そもそも子どもを育てるのにあまり興味がないような人たちです。

それには3つの原因があるそうですが、

第一に、自分のなかに人間的な愛情を深く感じたことがない人たちです。そういう人間は、もともと他人に与える愛情をほとんどもっていません。

次に、感情が乱れていたり、自分のことで頭がいっぱいで、他人の気持ちを思いやることがほとんどできない人たちです。

そして第三が、スキンシップや親密な関係を持つことが居心地悪くて、子供に近づくことができない親です。

出典元:同上

やはり「毒親」と言われるだけあって、どれも大きな問題を抱えた親だという印象です。

3.条件付きの愛情しか与えない親の正体

結論を言えば、ダン・ニューハースは、

普段から冷淡な親は「条件付きの愛情」しか与えない性格の人間が多く、そのような人たちを毒親認定しているのです。

ちなみに、書くのが遅れましたが、毒親とは不適切な行為により子どものネガティブな行動パターンを作ってしまうような親です。

今回の話で言えば、第一章にも書いた、

  • 見捨てられる不安を抱えながら生きるようになる。
  • 過剰に献身的になり、場合によってはセックス依存症になってしまうこともある。

などが「ネガティブな行動パターン」にあたります。

3-1.破壊的なダメージを与える?

ここで注意して欲しいのは「ネガティブな行動パターン」とはあらゆる人に対して行使されるパターンを指すということです。

人間は「に対する行動パターン」や「友人に対する行動パターン」や「恋人に対する行動パターン」などを使い分けます

よって「テストで良い点を取ったらおもちゃを買ってあげる」などの交換条件を提示し続けても、親子関係は悪くなるかもしれませんが、

皆から見捨てられてしまう」と考えるようになることはないでしょう。

ネガティブな行動パターンを与えるとしたら脳を委縮させる程のストレスを与えるPTSDになるような非常識な事をするかのどちらかです。

もう一度言いますが「テストで良い点を取ったらおもちゃを買ってあげる」がそこまで破壊的なダメージを与えるとは思えないですよね。

3-2.二つの克服法

このように書くと親をフォローし過ぎだと思われるかもしれませんが、以上のことを確認するのは子どものためでもあります。

「親の条件付きの愛情は人生を狂わせるのですが心当たりはありませんか」と問われれば誰でも数個は心当たりがあるものです。

その数個の心当たりを証拠に「ほら、やっぱり!あなたが不幸なのはその親が原因です!」とカウンセラーに言われれば、

何となくスッキリして悩みが解消されたような気がします。

しかし

その結果何かある度に親のせいだと思う思考回路が出来上がってしまい、やがて本当に心の中の親に支配されるようになります。

それは逆効果だし、重要なのは「現在のものの考え方をいかに変えるか」です。

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ですが、今回紹介した「ダン・ニューハース的な意味での条件付きの愛情しか与えない親」から育てられた方は

本当に親のトラウマに苦しめられている可能性があります。

そのような方は、毒親のトラウマを克服する必要があるでしょう。

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以上です。ありがとうございました。
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