岡田尊司は信用できない?様々な専門家からの「批判」のまとめ

精神科医

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愛着障害」を語る上では岡田尊司氏は無視できません。もしかしたら「岡田尊司信者」を自認する方もいるかもしれません。

そのような方も含めて、

「愛着障害」を調べている方は、生きづらさ精神的トラブルを抱えている方がほとんどだと思います。

それらの解決方法を探している内に「愛着障害」を知って岡田尊司氏も知った、ということだと推察しますが、

「愛着障害」や「生きづらさ」や「精神的トラブル」の解決方法について語っているのは岡田尊司氏だけではありません

よって、いろいろな人の意見を参考にしてほしいのですが、同時に、岡田尊司氏は他の精神科医からの批判が多いことも知っておきましょう。

今回はそれらの批判をまとめていきます。

※今回の記事は「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも併せてお読みください。

1.他の専門家からの評価

まずは岡田尊司氏の主張は他の精神科医からどのように評価されているかを知りましょう。

1-1.かなり強い批判

これは臨床心理士の斎藤清二氏と「アタッチメントの専門家(=愛着理論の専門家)」である工藤晋平氏の会話です。

工藤氏の発言は難しいのですが、このように考えましょう。

「愛着障害」は精神医学でも認められた障害で「アタッチメントの不安定性」はそれを岡田尊司氏が超拡大解釈させたものです。

※このように愛着障害には2通りの解釈があります。

また、先ほども述べた通り「愛着障害」について言及しているのは岡田尊司氏ではありません。工藤氏もそうですし高橋和巳氏もそうです。

※高橋和巳氏も岡田尊司氏を強く批判しているようです。

1-2.ビジネスに要注意

工藤氏の発言に戻ります。

工藤氏は「日本には愛着障害者はいない」と言っていますが、それだけ本来は「愛着障害」の診断はむずかしいのでしょう。

一方、岡田尊司氏は3人に1人、つまり日本人だけで4000万人もの人が「愛着の問題」を抱えていると主張します。

と言っても

岡田尊司氏は「愛着障害」ではなく「愛着の問題」や「広い意味での愛着障害」や「不安定型愛着スタイル」などの言葉を使っています。

このようにゴチャゴチャしているのですが、

皆さんは「愛着障害」と「愛着スタイル」、さらには「愛着パターン」の違いを正確に認識できているでしょうか。

この違い意外と重要です。

「対応を間違えれば生きづらさから抜け出すこともできなくなる」ということなので、

「愛着パターン」はともかく「愛着障害」と「愛着スタイル」の違いとそれぞれの対応法を知るようにしましょう。

また「愛着障害ビジネスには要注意」というのも示唆的です。

なぜなら

広い意味での愛着障害」のカウンセリングは非常に儲かるおいしいビジネスだからです。

皆さんも「悪徳カウンセリング」にはくれぐれもご注意ください。

「愛着障害ビジネス」は他にも出版活動講演も含まれます。

岡田尊司氏も愛着関連の本を山のように書いていますが、自身の主張が正しくて多くの人のためになると思うのなら、

なぜ学会に対して研究論文を書いたり専門誌に書いたりするのではなく、一般人に対して本を売っているのかを考えてみましょう。

2.なぜ新書で自説を発表する?

前提知識を学ぶネコ

岡田尊司氏によると著書『愛着障害』は工藤氏や高橋氏などの専門家に対しても書かれているようです。

医療や福祉、教育などの領域で、さまざまな問題を抱えたケースに関わっている専門家の方には、パーソナリティ障害や発達障害を抱えた人の支援において、これまで欠落した視点を提供したいと思う。

出典元:岡田尊司『愛着障害』

しかし他の専門家からは批判があることは先ほど述べたのですが、

それにしても、なぜ岡田尊司氏は一般人も手に取る新書で「欠落した視点を提供」しているのでしょうか。

不安症」や「パニック発作」の画期的かつ効果的なカウンセリングによって現在注目されているクラウス・ベルンハルト氏によると、

科学の世界で新しい知見を得たら、まず専門誌で発表しなければなりません。そうすればこの分野の他の専門家が調査し、さらなる検証が出来るようになるからです。

出典元:クラウス・ベルンハルト『敏感過ぎるあなたへ』

このように他の専門家からの調査や反論に耐えうるものでないと主張は認められないわけです。

およそ3年から5年後、この新しい知見が承認され、運が良ければ、「定評のあるもの」として格付けされます。そこでようやく専門出版社へと渡ることになり、次世代の医師やセラピストを養成するための教材が出版されます。

出典元:同上

「専門出版社」となっているので、

光文社新書(『愛着障害』の出版元)のような一般人向けの出版社へと渡るのはもっと時間がかかるのかもしれません。

岡田尊司氏はこのようなプロセスを何故かすっぽ抜かしています。

また、「次世代の医師やセラピストを養成」という観点も岡田尊司氏には欠けています。

愛着障害や不安定型愛着に対する治療というのは、今のところ未発達の分野である。治療者も、それらをどう扱えばよいのかということについて、ごく一部の例外を除いて、認識も経験も乏しいのが現状である。

出典元:岡田尊司『愛着障害』

このように、あたかも自分などごく一部の例外を除いてカウンセリングは出来ないことを匂わせているのです。

岡田尊司氏が誠実な医者で多くの人の生きづらさを解消できる手法を持っているのなら「次世代の医師やセラピストの養成」をするのが先でしょう。

ちなみに、岡田尊司氏の言う「愛着障害や不安定型愛着に対する治療」の方法は「安全基地による治療」です。

この手法は結構有名ですが、副作用危険性についてはあまり知られていません。

3.岡田尊司は研究者ではない

精神科医

岡田尊司氏は普通の医療者が通るような「専門誌での発表」や「他の専門家からの検証」という過程を経ずに、新書を書いているようですが、

実は

『愛着障害』以前からいろいろな本を書いていたようです。

中でも『脳内感染』という本は他人の本のパクリっぽかった上に、医学的見地から反論もされているといういわく付きの本だったようです。

この著作について調べている内に興味深い記述があったので引用します。

基本的に、岡田尊司氏は、自分では研究をせず、他人の論文などから、自分が言いたいことに都合の良い部分だけを切り貼りするコピペ職人です。『脳内汚染』というトンデモ本の著者であり、ご都合主義の暴力小説ばかり書いている小説家でもあるので、あまり学術的な内容については信頼しない方が良いと思います

出典元:ヤフー知恵袋

この方は書き方から医療の専門家なのかもしれません。

ここで「自分が言いたいことに都合の良い部分だけを切り貼りする」という所に注目しましょう。

「岡田尊司氏はエビデンスを示しているから正しい」という方がいますが、それを否定するような研究成果については載せていません

また、この方は最後にこう言います。

繰り返しになりますが、そもそも、岡田尊司氏は、研究者ではありません。アスペルガー症候群についても、岡田氏の著書で、それについて語っているのは、その書だけです。

最近は、色々と注目を集めている「社会性」「社会脳」についての内容の薄い書籍を書いていますし、どちらかというと、精神医学などに関連するような流行について、適当な事例を並べて解説した気になっているだけの人物である、という風に考えた方が良いでしょう。あまり、信用しない方が良いと思います。

出典元:同上

これが書かれたのは岡田尊司氏が『愛着障害』を発売する前ですが、この著作も内容的に例外ではないでしょう。

というわけで今回は、岡田尊司氏の活動手法に対する疑問点をまとめたのですが、

岡田尊司氏の主張の内容(独特な愛着理論や愛着障害の治療法など)に対する批判は別の機会にやろうと思います。

工藤氏の言葉を借りると「対応を間違えれば生きづらさから抜け出すこともできなくなる」ので、それを避けたい方は

こちらをご覧ください。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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