ニューロンやシナプスを活性化させて「生きづらさ」を解消しよう

ニューロン

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まずは臨床心理士のクラウス・ベルンハルト氏の言葉を引用します。

90年代の半ばまで、成人の脳は、もはやほとんど変化しないと大真面目に考えられていました。しかしながら、エリック・カンデル教授をはじめとする偉大な科学者たちのおかげで、今では脳は絶えず変化していることがわかっています。脳は使い方に応じて変化するのです。

出典元:クラウス・ベルンハルト『敏感過ぎるあなたへ』

このことを脳を「可塑性」と言います。ベルンハルト氏は脳の可塑性、

もっと言うとニューロンやシナプスの働きに関する最新の知識を駆使し、不安症等のカウンセリングで大きな成果を挙げていまるのですが、

同時に

暴露療法、精神分析等の脳科学的に見てかなり問題がある手法を用いたカウンセリングを批判しています。

※暴露療法については

※精神分析については

これらは不安障害や強迫性障害などの治療法と知られていますが、効果がないばかりかむしろ逆効果である場合が多いそうです。

さらに危険なのは愛着理論(岡田尊司バージョン)です。知らない人のために言うと、

生きづらさの原因を解明した!」と主張して精神分析や暴露療法的手法を惜しげもなく使っているかなり極端な理論のことです。

でもそれは岡田氏がかなり拡大解釈したもので、実際の愛着理論はそこまで危険じゃなかったり、

岡田氏は他の専門家や精神医学界から批判されているにもかかわらず、逆にそれを「自分が先駆的すぎるからだ」というポーズを取っていたり、

なかなかややこしいので、興味がある方は

↑ の記事をご覧ください。

1.

まず、ザックリ言うと

暴露療法は「ポジティブなシナプス」よりも「ネガティブなシナプス」を爆発的に増やすことが問題です。

精神分析愛着理論はその暴露療法的要素を持っているのが問題視されているわけですが、では「シナプス」とは一体何なのでしょうか。

1-1.ニューロンとシナプス

の中には無数の「ニューロン」があり、このイラストのように個々のニューロンはシナプスという結合点でつながっています。

ニューロンやシナプスがなぜ重要なのかと言うと「記憶の保存」に関わるからです。

わたしたちの頭の中にはコンピュータのようなハードディスクがないので、シナプスを使って保存します。つまり、わたしたちが何かを考えると、その瞬間にニューロンの新たな結合が生まれるのです。

出典元:同上

われわれの考えや印象ニューロンが結合する(=新たなシナプスを作る)ことで保存されます。

成人の脳には約1000億個のニューロンがあり、各ニューロンは約5000個のシナプスを持つと言われています。

つまり

成人の脳には約500兆個ものシナプスが存在しているのです。

正確な数はわかりませんが、個数はあまり関係ないでしょう。

毎日数十万のニューロンの結合が生まれ、考えはその中に保存されます。

出典元:同上

このように日々数十万のニューロンの結合、あるいはシナプスが新たに生まれているわけです。

これこそ冒頭でも触れた「脳の可塑性」のメカニズムであり、生きづらさを解消する際のポイントでもあります。

1-2.

「脳の可塑性」についてもっと解説しましょう。

繰り返し考えていることはますます明確になる一方で、長い間考えなかったことに通じる回路は消えていきます。

出典元:同上

「回路が消える」というのがポイントです。

何らかの「トラウマ」や「生きづらさ」を抱えた人は

図 回路。

このイラストのようにネガティブな回路が発達しています。

ネガティブなことを考え続けると「ネガティブな考えや不安に関するシナプス」ばかり出来上がり、それが巨大な回路と化すからです。

そして、その回路によって考えがネガティブな方向に引っ張られるという悪循環が生まれるのです。

図 回路 判断くん。

このように「判断くん」は何かを判断する時に発達しているネガティブな回路を使う可能性が高いため、

ネガティブな考えばかり浮かんだり、嫌な記憶ばかり思い出したりしてそれが生きづらさにつながるわけですね。

1-3.

よって

このような悪循環を断ち切るにはネガティブなシナプスを減らし、ポジティブなシナプスを増やせばよいことになります。

ベルンハルト氏によると、

ポジティブに考えることのほうが多い日が3週間続けば、あなたの身体は不安を乗り越えられるように積極的に協力し始めます。

出典元:同上

とのことです。しかし、言うのは簡単でも実践するのはかなり大変だと思います。

ネガティブなシナプスを減らし、ポジティブなシナプスを増やす具体的な方法はコツについては ↓ に書いたので参考にして下さい。

おススメ

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2.

ニューロン

ここまで読んでいただいた方は

暴露療法は「ポジティブなシナプス」よりも「ネガティブなシナプス」を爆発的に増やすことが問題です。

という言葉の意味もわかったと思います。暴露療法の解説については繰り返しになりますが、 ↓ を読んで下さい。

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この記事は暴露療法の紹介というよりも「これって暴露療法じゃね?」と気付けるようにするために書きました。

例えば、当サイトでは愛着理論を批判しているのですが、

中でも「安全基地」を万能薬のように扱う岡田尊司氏のバージョンには警戒した方が良いでしょう。

「安全基地」による愛着障害や生きづらさの治療の仕方は ↓ に書いたのですが、

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これって完全に暴露療法ですよね。この事実だけで愛着理論に対する強力な批判になると思います。

と言っても

愛着障害や「安全基地」をそれほど知らない人にとってはこの衝撃が伝わらないかもしれません。

ですが、今回の記事をニューロンやシナプスなどの脳の仕組みへの興味ではなく、

「自身が抱えた生きづらさを解消するためのヒント」として読まれた方は「愛着理論」を無視できないと思うので、

おススメ

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こちらの記事もお読みください。

以上です。ありがとうございました。
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