上手な叱り方を知ろう【その①「安全性」を高める方法】

ポイント
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今回は愛着理論の最重要概念である「安全基地」についての記事なのですが「叱り方」にも関わってきます。

子育てが上手い人は叱り方も上手く苦手な人は叱り方も苦手だと言われるほど、子育てにおいては「叱り方」は重要です。

と言っても、今回の内容は愛着障害の大人への対応法でもあるので、例えばパートナーや恋人が愛着障害だという方にもお勧めです。

※当サイトでは岡田尊司氏の著作を主に参考にしていますが、岡田氏が拡大解釈した愛着理論への批判もしています。

  • 愛着障害の正しい診断基準や症状・特徴
  • 治療方法やその副作用、カウンセリングを受ける際の注意点
  • 生きづらさの正体
  • 毒親との関係

などの知識に興味がある方は

愛着障害【全知識】

こちらをご覧ください。

1.「安全性」を高めるには

安全ヘルメット

前回紹介した「安全基地」になるための5つのポイントの内、今回は「安全であること(安全性)」について掘り下げていきます。

1-1.安全感を脅かさない

安全感を脅かさない」と言われると何やら難しそうに聞こえますが、やってはいけないことは

本人が今いちばん話したくないことを、心配のあまり聞いてしまうことだ。たとえば、学校や会社のことで悩んでいる人に接する場合、むやみに学校はどうだ、会社はどうだと、根掘り葉掘り質問をすることは、傷口に塩をすり込むようなものである。

出典元:同上

このように意外と当たり前のことです。まあ、「デリカシー」の無いことはやめようということです。

1-2.相手のタイミングを待つ

悩んでいる人間に対して、その解決案を出すことは重要なことなのですが、さらに大事なのは「自分から悩みを打ち明けるのを待つこと」です。

相手が悩んでいるからといって、その悩みを無理に聞き出そうとして傷口をえぐる様なことをしてしまったら元も子もありません。

もちろん、相手が悩みを打ち明けた時は親身になって聞くことが大事です。

特に精神的に不安定な人にとって悩みを言う事は大変エネルギーのいることなので、それを無駄にしないようにしましょう。

1-3.叱り過ぎるのは良くない

とくに相手が子どものときに言えることだが、安全基地になることを妨げる要因として非常に多いのは、親が叱りすぎている状況である。

出典元:同上

その一方で岡田氏は

ただし、中にはまったく叱れないという場合もある。この場合も、安全基地にとしては、うまく機能しない。

出典元:同上

とも言っています。「叱りすぎてはダメ」というのを気にし過ぎるあまり、今度は「まったく叱れない」とやはりダメなようです。

適度な叱り方があるようですが、それでは「叱る時の目安」はどのようなものなのでしょうか。

1-4.叱る時の目安

前提として、別に叱らなくても言うことの聞く子どもは叱る必要はありません。

問題は「叱ると反発して行為をエスカレートする子ども」です。大人にもいますが、こういう人にはどう対応すれば良いのか、目安は

  1. 良い行動をした時は褒める
  2. 良くない行動をした時は無視する。ただし、
  3. どうしても看過できない事件や事故に関わるような行動をした場合は叱る。

となります。

2.「叱り方」のポイント

ポイント

以上が「安全性」の高め方の要点ですが、やはり「叱り方」に関しては疑問が残ると思うので掘り下げていきましょう。

子どもが他人に向かって物を投げつけたとしたら、「相手を傷つけることになるから、そういうことはしてはいけない」と、道理を教えるのがしつけです。

出典元:友田明美『子どもの脳を傷つける親たち』

上手な叱り方=「しつけ」と捉えれば、この文章は非常に参考になります。

2-1.上手な叱り方と下手な叱り方

「道理を教える」のが上手な叱り方ならば、下手な叱り方はどのようなものでしょうか。友田明美氏は

相手の人格を傷つけるような叱り方(物を投げつけるなんて最低な人間だ、など)は良くないと言います。

人格を否定すること自体「安全基地」としてはありえない事なのですし、

特に相手が子どもだった場合、道理を教えるような叱り方でないと次回からの行動を改めることができません

そうなった場合、子どもはどのように感じるでしょうか。

  1. どうすれば良いかわからなくなり、行動を控えるようになる。
  2. 相手が怒らないように行動することを心がけるようになる。

は実は「毒親」の条件にも関わってきます。

2-2.「振り回す」のはいけない

なぜ「毒親」などと呼ばれるのかと言うと、それは何らかの形でお子さんを振り回してきたから

出典元:水島広子『「毒親」の正体』

「毒親」=虐待をする親くらいに捉えている方も多いですが、「子どもを振り回す親」という定義だと、先ほど触れた

「下手な叱り方」は良くない行動の典型例になります。さらに、水島広子氏の言葉を引用しましょう。

「振り回す」というのはどういうことかと言うと、お子さんから見て「ルールがわからない」ということでしょう。ルールがわかっていればそれに則って主体的に振る舞うこともできますが、ルールが見えないので、結果として親に振り回される、ということのなるのです。

出典元:同上

相手が怒る際のルールがわからないと結果として相手に振り回されるようになります。

これは「子育て」を念頭に置いてますが、「安全基地」の安全性を高める上でも大切な注意事項です。

特に「不安型」の愛着スタイルを持つ人は相手に依存する(つまり振り回されやすい)と言われているので、

ルールを明確にし気まぐれに対応しないことが重要になります。

というわけで今回は「安全基地の条件である【安全性】を高める方法」とそれに付随して「上手な叱り方について」紹介しました。

次回は引き続き、安全基地の条件である【応答性】」について書いていこうと思います。

※前回も触れた通り、

「安全基地」もいろいろな注意点を踏まえなければ、子どもや恋人の精神状態は余計に悪化するし、子どもや恋人との関係も破綻しかねません。

そのような注意点については

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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