愛着障害と反抗期 | 反抗期がない子がいる原因は?


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子どもの「反抗期」は親にとっては心配の多い時期かもしれませんが、一般的には「反抗期がない子どもの方が心配」だと言われています。

子どもに反抗期がない理由についての説明はだいたい2通りあります。

多くのカウンセラーやサイトは「親と子」の関係に注目して、反抗期がない理由について語ります。

しかし

「集団心理」が反抗期に与える影響も無視できません。

今回は、子どもに反抗期がない理由を親子関係で説明しますが、次回は「集団心理」をもとに説明しようと思います。

※今回の記事も「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも併せてお読みください。

1.二つの反抗期

反抗期は2回訪れることをご存知でしょうか。時期的には

  1. 第一反抗期2~3歳頃。「イヤイヤ期」とも呼ばれる。
  2. 第二反抗期11~18歳(小学校高学年~高校生)くらいまで。

世間的な「反抗期」は第二反抗期を指すのですが、実は2,3歳頃にも反抗期はあるのです。

2.第一反抗期について

2~3歳頃。「イヤイヤ期」とも呼ばれる。イヤイヤ期を一言で言うと、「盛んに自己主張する時期」です。

さて、そもそも

反抗できる、ということは、反抗してもお母さんは自分を見捨てない、と信じているからだ。母親との愛着関係が確立されている=基本的信頼ができていることが前提である。

出典元:高橋和巳『「母と子」という病』

このように精神科医の高橋和巳氏は言います。

愛着関係」とは結構複雑な概念なのですが、まあ、ザックリ言って「強い心の絆」だと思ってください。

※詳しくは

もし、子どもにイヤイヤ期が訪れないとしたら、親との間に強い心の絆が出来ていないというわけですね。

※ただし、高橋氏が想定しているのはかなり稀なケースです。

イヤイヤ期が訪れない子どもの特徴は

泣かない、助けを求めない。そうして大人を避け、他人を避ける。反応性愛着障害である。

その行動があまりにも極端だと、発達障害を疑われることもある。

出典元:同上

反応性愛着障害」は一般的に「愛着障害」と思われているものとは全然違うのですが、

とりあえずは「イヤイヤ期がないことはかなり良くない事だ」と理解しておいてください。

また

「イヤイヤ期がなかった」ことと「愛着障害になる」ことは関係していることは覚えておきましょう。

※反応性愛着障害と一般的な愛着障害の違いについては

3.第二反抗期について

11~18歳(小学校高学年~高校生)くらいまで。この時期については目安程度でよいです。

それよりも

この時期にはどういう課題があるのかについて考えましょう。

精神科医の水島広子氏によると

それまで絶対的な存在だった親に対して、生理的な嫌悪感を抱いたり、「言っていることが間違っている」と思ったりして、距離を置く。

その代わりに、友達や先輩など、より親和性を持つ人たちの意見を聞き、自分なりの考えを育てていく。それが反抗期です。

出典元:水島広子『「毒親」の正体』

これは「第二反抗期」の描写ですが、一般的な反抗期のイメージと近いのではないでしょうか。

3-1.絶対的だった親

「親が絶対的」ということは、親の言うことを絶対に聞かなければならないということです。

そうせざるを得ないのは「体格差」と「経済力の差」が親と子どもにはあるからでしょう。

第二反抗期ともなると「体格差」はだいぶ無くなるのですが、「経済力の差」はまだまだ残っています。

「金を稼いでいるのは誰だ」「飯を食わせているのは誰だ」と言われると、やはり子どもは服従的立場にならざるを得ないですよね。

それが嫌なら自立するしかありません。

このように

反抗期は「自立して一人前の大人になるために必要だ」という文脈で語られることも多々あります。

3-2.親和性を持つ人

また、この時期には重要な登場人物がいます。友だち先輩などの「親和性のある人」たちです。

第二反抗期は自分なりの価値観生き方を模索する時期です。

その際は、友だちや先輩などの意見を参考にしつつ自分の考えを整理していきます。

3-3.反抗期が終わる時

親を完全に拒絶すれば反抗期が終わるわけではありません。

親も完璧ではないのだ」ということを知っていくのは、「大人になる」ために必要なプロセスです。

出典元:同上

むしろ、親も一人の人間に過ぎず「親も完璧ではないのだ」と理解した時、親を認める余裕ができた時、反抗期は終わります。

先程自立について話しましたが、これは「経済的な自立」だけではなくて「精神的な自立」でもあります。

親とは離れて暮らしていても、親を恨み続けている人もいます。

その場合、親にまだまだ精神的に縛られており「反抗期が終わった」とは言えません。

4.反抗期がない子

それでは、第二反抗期がない子がいるのは何故でしょうか。その理由は

  1. 親に問題があり反抗期という選択肢がなかった。
  2. その子の性格的に特に必要なかった。

のいずれかです。の場合は問題ありません。が、の方問題ですので掘り下げていきましょう。

4-1.精神が不安定な親

親が精神的に不安定な場合、

「親に反抗的な態度をとったらこの親はもたないんじゃないか」と親に過剰に気を遣うことになり、反抗期を迎えられません。

両親が働き詰めで長男や長女に弟や妹の世話を任せっぱなししていた場合なども、同様のことが起こり得ます。

と言ってもこの場合は、親に気遣うというよりかは「自分がしっかりしなきゃ」と1人でストレスを抱え込むというニュアンスです。

4-2.親の全否定

お前のせいで…」や「なんて出来の悪い子なんだ」など人格を否定するような言葉を浴びせられ続けた結果、

その子は無気力になり反抗期を迎えられなくなることもあります。

普段から極めて抑制的な親に対しても反発する気力がなくなり、成人になって不満が爆発するというケースもあります。

4-3.愛着障害との関係

第二反抗期の有無も愛着障害に一応関係します。関係性としては

  1. 第一反抗期がない→愛着障害になる→第二反抗期もない。
  2. 第二反抗期だけがない→愛着障害ではないが、何らかの精神的トラブルを抱えている

といった感じです。

反抗期や思春期は多感な時期なので、のように精神的トラブルを抱えやすいわけですね。

その際の症状対処法については

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準備中

こちらにまとめたので、是非チェックしてみてください。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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