愛着障害が「ウソ」である理由④【診断がめちゃくちゃ】

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今回も「岡田尊司流愛着理論」の強力な反論になる考え方を紹介します。

自分は愛着障害だ」と思っている方の多くは

これらの記事でまとめたような「症状や支障リスト」を読んで自己診断をしたのだと思いますが、

今回は「精神科医(岡田尊司氏)による診断の様子」について紹介します。

「自分は愛着障害だ」と思っている方は安易な自己診断ではなく精神科医による診断を通して、もう一度考え直してみてください。

※今回の記事も「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも併せてお読みください。

1.二つの愛着障害

狭い

他の記事でも何度も書いていることなのですが愛着障害には2通りの解釈があることをまずは言っておきます。

  1. 狭い意味での愛着障害→伝統的な考え方。精神医学界でも認められている。主張者は高橋和巳氏など。
  2. 広い意味での愛着障害→拡大解釈れたもの。世間ではこっちの方が有名。主張者は岡田尊司氏など。

イメージ的にはこんな感じです。

「自分は愛着障害だ」と思っている方がいるとしたら、ほとんどの場合の岡田尊司流の愛着障害のことを言っているのでしょう。

の立場を取る工藤晋平氏などは「日本には愛着障害者はほぼいない」とまで言っています。

2.ルソーは本当に愛着障害だったのか

カルテ

それでは本題に入ります。今回の主役はフランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーです。

ルソーの生い立ちやそれに対する岡田氏の分析は愛着障害を考える上で恰好のテキストとなるので、さっそく見ていきましょう。

2-1.母親の不在

母親はルソーの誕生の直後に亡くなった

出典元:岡田尊司『愛着障害』

幼児期に母親を亡くすのは非常に悲惨な出来事なのですが、愛着理論ではさらに

母親は、子どもの対人関係だけではなく、ストレス耐性や不安の感じ方、パートナーとの関係や子育て、健康や寿命に至るまで、生存に関わる影響を、それこそ生涯にわたって及ぼす。やはり特別な存在なのである。

出典元:岡田尊司『回避性愛着障害』

このように考えます。まずは

愛着理論では「幼児期(2歳までの間)に母親がいないことは子どもの一生に大きな影を落とす」と考えることを押さえましょう。

2-2.父親の存在

しかし、愛着理論には続きがあります

母親からの愛情が不足していても父親や育ての親からの愛情で補うことで、愛着障害になるのを防ぐことができるのです。

そして、ルソーの父親は

父親は、愛する妻の忘れ形見の息子を溺愛した

出典元:同上

よって、亡き母親からの愛情は父親からの愛情で十分に補われていたはずです。ということは、ルソーは愛着障害にはなりません。

ところが、

父親がトラブルに巻き込まれ、逮捕を免れるために、ジュネーブを去らねばならなくなったのだ。

出典元:同上

このとき彼は叔父に預けられます。母親に次いで父親も失ったわけです。

2-3.親から引き離される

岡田尊司氏によると「5歳までになついていた親から引き離されると愛着障害になる」らしいです。

しかし

ルソーが父親と引き離されたのは10歳の頃です。また、引き取られた先でも手厚く迎えられました。

よってこの基準で言ってもやはりルソーは愛着障害になるはずがないのです

3.ルソーを無理やり愛着障害者にした結果…

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まとめると、

  1. 岡田氏の診断基準は精神医学界や他の専門家から猛烈に批判されている。
  2. 岡田氏の診断基準で言っても愛着障害になり得ない人物(ルソー)を愛着障害と診断するなど、岡田氏の愛着理論はめちゃくちゃである。

ということです。

おそらく

論破されそうになったら「2歳以前に愛着障害になるか否かは決まっていて運命は変えられなかったのだ!」とでも言うのでしょう。

しかし、話はまだ終わりません。

3-1.「頭のおかしい嘘つき」

「愛着障害」と言えば

なぜ、人に気ばかりつかってしまうのか。なぜ自分をさらけ出すことに臆病になってしまうのか。なぜ、人と交わることを心から楽しめないのか。なぜ、本心を抑えてでも相手に合わせてしまうのか。なぜ、いつも醒めていて何事にも本気になれないのか。なぜ、拒否されたり傷つくことに敏感になってしまうのか。なぜ、損だとわかっていて意地を張ってしまうのか

出典元:岡田尊司『愛着障害』

このような「ネガティブな性格」のことを思い浮かべるかもしれません。

しかし

露出狂」や「お尻ぺんぺんをされて喜ぶような変態」も愛着障害の一部だということもご存知でしょうか。

この「露出狂」や「変態」というのが、まさにルソーのことなのですが、岡田尊司氏はいわば

愛着障害になり得ない人を愛着障害認定した挙句に「露出狂や変態は愛着障害の一種だ」と主張しているのです。

しかし、これは厳密ではありません。

「露出狂や変態=愛着障害」というよりは「愛着障害者=露出狂や変態にもなりかねない人」というふうに捉えてください。

岡田氏が超拡大解釈した「愛着障害」とは様々な症状や支障になる可能性のあるものものなので、「露出狂予備軍」も含まれるのです。

3-2.「被害妄想の強い嘘つき」

さらに、岡田氏は似たようなノリで「愛着障害者は被害妄想の強い嘘つきが多い」とも言っています。詳しくは

これは本当に毒親の被害に合った人の訴えすら「被害妄想」としかねない非常に問題ある発言でしょう。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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