【悲劇】精神科医によって愛着障害に「された」少女の話

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今回も岡田尊司氏の著作『発達障害と呼ばないで』に対する批判をしていきます。

この著作は『発達障害と呼ばないで、代わりに愛着障害と呼んで』に名前を変えた方が良いと思えるくらい「愛着障害」の話題が出てきます。

今回紹介するのは「発達障害だったのにもかかわらず、自説の正しさをアピールするため無理やり愛着障害認定された少女」の話です。

言うなれば「岡田尊司氏の強引な診断」に対する批判がテーマなのですが、そういった意味では、

こちらの記事も岡田氏の愛着理論がいかに破綻しているかを知る上ではお勧めです。

「自分は愛着障害かも」と思っている方は今回の記事と併せて読んで、岡田氏の「愛着障害」はほぼレッテルでしかないことを理解してください。

※今回の記事も「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも併せてお読みください。

1.発達障害(ADHD)の少女

カルテ

それでは、さっそく今回の主役の少女とその親の話をしていきましょう。

これは、アメリカのADHDの専門家とされる父親が、自らの著書の中で自身の娘の状態について述べたものを要約したものである。父親は娘を「ADHD」と診断して疑うことはなかった。

出典元:岡田尊司『発達障害と呼ばないで』

ADHD(注意欠如/多動性障害)」とは発達障害の一つです。

ADHDの人は特徴的な行動をするのですが、岡田尊司氏の描写と共にその行動を追っていきましょう。

1-1.発達障害の特徴と注意点

少女は小さい頃から活発で、よく動き回る子どもだったが、次第に落ち着きのなさや不注意が目立つようになり、小学校に上がってからは、授業にまったくついていけない明らかとなった。

出典元:同上

3年生に上がる頃には、問題は学習だけではなくなり、行動にも広がり始めた。同じような子どもとつるんで悪ふざけをしたり、教師に反発したりするようになった。父親は何とかルールを守らせようと指導したが、逆効果だった。

出典元:同上

そして、中学に当たる7年生になる頃には、マリファナやアルコールにも手を染めていた。

出典元:同上

発達障害は生まれ持つ障害です。このことは発達障害の子がいる親には伝えた方がよいでしょう。

なぜなら

その「特徴」や特徴による「育てづらさ」は自分の育て方のせいかもしれないと思う親も多いからです。

1-2.「環境」の影響

しかし、一部の発達障害を愛着障害として診断しようと提案しているのが岡田尊司氏です。

愛着障害は親の育て方(養育)のせいで身に付きます。

確かに、発達障害における環境の影響も無視できません。>岡田氏も

遺伝子と環境の相互作用が、疾病や障害の発症を左右したり、その人の特性や能力を決定したりする。

出典元:同上

と言っています。

しかし、注目して欲しいのは「遺伝子と環境の相互作用」という部分です。

1-2-1.養育と環境は違う

岡田氏は混同しているようですが「養育」と「環境」は違います

これは以前も言った通り、愛着理論が間違った理論だという大きな証拠の一つです。

1-2-2.全てをコントロールできない

発達障害を持つ子は、その遺伝的要素を持っていても環境次第では発症を抑えることができるようです(ただし軽度のものの場合)。

しかし

親は子どもを取り巻く環境の全てをコントロールすることはできません。そんなことをすれば逆に「過干渉毒親」と言われます。

2.岡田尊司のレッテル貼り

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話を先ほどの少女のケースに戻しましょう。

この少女は元々ADHDの要素を持って生まれてきたのですが、特殊な環境で育った子どもでもありました。

元々ドイツで育っていたのですが、父親の仕事の都合でアメリカに引っ越さなければならなかったのです(小学生になる前くらい?)。

そのため、少女は近所の子どもたちと英語でろくに会話することもできない状態に置かれていた。

出典元:同上

よって岡田氏はこのように結論付けます。

彼女が示したコミュニケーションの障害は、発達障害というよりも、バイリンガルな環境に適応しきれないために起きたものと考えられる。

出典元:同上

さすがの岡田尊司氏も「これだけでは少女を愛着障害者認定できない」と思ったのでしょう。

すかさず、少女が3歳の頃に親が再婚したという事実を持ち出してこのように言います。

3歳のとき、新しい父親と出会う前に、すでに彼女は実の父親との別れを経験していたし、その前後には、母親はあまり幸福な状態ではなかったはずだ

出典元:同上

「母親はあまり幸福な状態ではなかったはずだ」という憶測

「だから少女はほったらかしにされたはずだ」という憶測を重ねているわけですね。

さらに岡田氏の下衆の勘繰りは続きます。

近所の家に終始遊びに行っているという状況も、愛情不足な子どもによくみられる状態であり、誰にでも見境なく懐いていく脱抑制愛着障害の傾向を思わせる

出典元:同上

脱抑制愛着障害」はネグレクトなどの虐待によって引き起こされます。

つまり

岡田氏はただの憶測で少女の親を「毒親認定」しているのです。

岡田氏は「自分は精神科医だから何を言ってもいい」くらいに思っているのでかもしれませんが、親にとってはかなり心外なものです。

「自分は愛着障害かも」と思っている方も岡田氏の愛着障害の診断はほぼレッテル張りに過ぎない適当なものだとわかったと思います。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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