愛着障害者は「被害妄想の強い嘘つき」が多い事が判明?

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精神科医の岡田尊司氏の著作を読んだことのある方は

岡田氏の「愛着障害者は被害妄想が強い傾向がある」という発言に結構な衝撃を受けたのではないでしょうか。

と言っても

岡田氏も回りくどい言い方をしているし、見落とした方もいるかもしれません。

よって、今回は「愛着障害者は被害妄想が強い」説についてまとめていこうと思います。

※当サイトでは岡田尊司氏の著作を主に参考にしていますが、岡田氏が拡大解釈した愛着理論への批判もしています。

  • 愛着障害の正しい診断基準や症状・特徴
  • 治療方法やその副作用、カウンセリングを受ける際の注意点
  • 生きづらさの正体
  • 毒親との関係

などの知識に興味がある方は

愛着障害【全知識】

こちらをご覧ください。

1.ジャン・ジュネは本当に愛着障害?

読むネコ

愛着障害は2歳までに親の愛情が不足していたら起こる障害なのですが、愛情不足になってしまう原因

  1. 2歳までに養育者から十分に可愛がってもらえなかった
  2. その時期に特定の人以外から世話をされた。

と言われています。

岡田氏によればフランスの文豪ジャン・ジュネは愛着障害だったらしいのですが、ジュネの生涯を①,②と照らし合わせながら辿っていきましょう。

1-1.十分に可愛がられた

ジュネは養子でしたが、里親に大変可愛がられたとのことです。

同じ村には、他にも多くの里子がいて、当時の彼のことを回想しているが、だれもが口をそろえて、彼の境遇が非常に恵まれていたことを証言している。

出典元:岡田尊司『愛着障害』

つまり、の条件はジュネには当てはまりません。

しかし

ジュネは思春期頃から「盗癖」を見せるようになったそうです。

この「盗癖」というのは愛着障害を考える上で重要なキーワードです。

盗み、虚言、度の過ぎたいたずらといったものは、愛着障害の子どもに、しばしばみられる典型的な問題行動である。

出典元:同上

このように「盗み」は愛着障害の人(特に子ども)に多く見られる傾向だそうです。

ちなみに「虚言、度の過ぎたいたずら」が当てはまる代表的人物はフランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーです。

1-2.三人以上に可愛がられた

ジュネが愛着障害になった原因はの方です。なんとジュネは3人もの人々から世話を受けていたのです!

面倒をみたのが、養母だけではなく、娘のベルトや、もう1人里子として預かっていたリュシーという10歳の女の子だった

出典元:同上

「3人以上の人間から面倒を見られたら愛着障害になってしまう」というのが岡田氏の考え方です。

実の親に育てられた子どもでも、同居する祖父母や親戚が可愛がってくれるからというので、母親があまり可愛がらなかった場合、後年、精神的に不安定になるということは、しばしば経験するものである。

出典元:同上

要するに「同居する祖父母は子どもを母親よりも可愛がってはいけない」ということなのですが、基準があいまい確かめようもないですよね。

2.ジャン・ジュネの記憶構造

記憶

ちなみに、ジュネの盗癖は特殊なもので盗んだ金や道具を周りの子どもたちに分け与えていました。

ジュネ少年には「ブルジョア(搾取者)から盗んででも金を取り戻さないといけないんだ」という一種の共産主義者的な考え方があったようです。

歪んだ正義感というか反抗心、さらにジュネは複雑な記憶構造も持っていました。

「立派な人たち」と言っていた里親を精神的に不安定になったとたんに、罵倒しだしたのです。

しかし、もっと驚くべきはこの行動に対する岡田氏の考察です。

ネガティブな評価の一般化という傾向は、愛着障害の人にしばしば見られる。どんなに愛情を注いで手間暇をかけて関わってもらっても、良かった面についてはあっさり忘れてしまい、例外的な出来事にすぎない傷ついた体験が、すべてを覆っていたかのようにみなし、語るようになるのである

出典元:同上

要するに「愛着障害の人は被害妄想が強く、その記憶は当てにならない」ということです。

3.毒親被害も被害妄想?

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そもそも「愛着障害」は毒親からの虐待被害に合った人たちが起こす障害のことです。

ところが

岡田氏などの一部の精神科医が「広い意味での愛着障害」という概念を使い、愛着障害を拡大解釈していきました。

虐待まではいかなくても愛情不足くらいで起こるものを「広い意味での愛着障害」としたわけです。

これは「アダルトチルドレン」が辿った道によく似ています。

3-1.アダルトチルドレンとの関係性

「アダルトチルドレン」という言葉も元々親の虐待のトラウマに苦しむ人の為の言葉でした。

にもかかわらず

一部の精神科医によって定義がめちゃくちゃにゆがめられてしまった結果今ではほとんど使われなくなってしまいました

「愛着障害」という言葉も似た経過を辿りつつあるのです。

3-2.「愛着障害=被害妄想説」に対する反論

愛着障害者=被害妄想が強い」というのはどこまで正しいのかはわかりませんが、心理学の世界では

精神が不安定な人はカウンセラーから偽の記憶を与えられやすい(洗脳されやすい)傾向があることが知られています。

むしろ、被害妄想を抱かせるカウンセラーの方を責めるわけですね。

また、「愛着障害者は被害妄想が強い」という主張が定着した場合、本当の毒親被害も被害妄想だと思われてしまう可能性もあります。

これは精神科医なら特に注意しなけれなならないことのはずなのですが、岡田氏は「愛着障害者=嘘つきが多き」とも主張しているようです。

※もちろん、このような極端な事を言う岡田氏には他の専門家から多くの批判があるということも最後に指摘しておきます。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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