愛着形成とは?失敗しないためのポイントを「年齢別」に紹介

小学生

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※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】

今回のテーマは「愛着形成」です。「愛着形成」を調べる方は愛着理論についてある程度ご存知の方がほとんどだと思うのですが、

そうでない方もいると思うので軽く前知識を整理しましょう。

「愛着形成」は親子(特に母子)間の心の絆を形成することなのですが、これが何故大事なのでしょうか。順を追って説明すると…

愛着障害とは

2歳までに親(特に母親)や養育者との間に「愛着」が出来なかったことが原因で様々な症状や支障が生じている状態のこと。

そして、

愛着とは、人と人との絆を結ぶ能力であり、人格のもっとも土台の部分を形造っている

出典元:岡田尊司『愛着障害』

ここで「愛着形成」の問題が出てきます。

要するに

親との間に「愛着」が出来なかった場合、他人と打ち解けるのが苦手になったり、ネガティブな性格を抱えてしまうのです。

「愛着形成」とは親子間の信頼関係を作ることです。しかし、それが親以外の人との信頼関係にも影響を及ぼします。

このように愛着理論では「愛着形成」に重きを置くのですが、ここで重要な注意点があります。

「愛着形成」に関心があるのは多くが子育て中の方だと思いますが、今回の記事は「自分は愛着障害かも」と思っている方にも有益です。

なぜなら

今回の内容が当てはまらなければ愛着障害にはならないからです。

多くの方は

↑ のような「愛着障害や不安定な愛着スタイルの特徴リスト」を読んで「自分は愛着障害かも」と判断しますが、

愛着障害になるか否かは「愛着形成」がキチンと出来たかどうかにかかっています。

例えば「不安型」の人は他人の顔色に敏感という特徴を持っていますが、その特徴は遺伝によって身に付いたのかもしれません。

よって、「愛着形成」が出来なかった人が愛着障害になるということを押さえておきましょう。

※今回の記事は「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらも合わせてお読みください。

1.愛着形成のポイント(5歳まで)

保育園児

もう一度言いますが、

愛着障害とは

2歳までに親(特に母親)や養育者との間に「愛着」が出来なかったことが原因で様々な症状や支障が生じている状態のこと。

よって2歳までが重要なのですが、精神科医の岡田尊司氏によるともっと長く見て5歳までも重要なようです。

それではこの時期に親は子どもにどのような事をすれば「愛着形成」ができるのかまとめていきましょう。

1-1.生後~生後六カ月

この時期は「愛着形成」という観点からは、あまり重要ではありません。親を見分けることができないからです。

だからといって、子どもをほったらかしにするのはダメだというのは言うまでもありません。

ほったらかし(ネグレクト)や虐待は子どもの脳の成長を妨げます

このような「虐待」と愛着障害との関係性については

こちらをお読みください。しかし、今回のテーマは虐待以外で愛着形成を妨げるものです。

1-2.生後六カ月~二歳【最も重要】

生後6カ月を過ぎる頃から幼児は親を見分けられるようになるのですが、

生後6カ月~1歳半まで、あるいはもっと余裕をもって生後6カ月~2歳までは愛着形成を考える上で最も重要な時期です。

生まれてから1歳半くらいから、せいぜい2歳までが、愛着が成立する上でのタイムリミットである。

この時期に愛着が形成されなかった場合、子どもは、養育者との間に安定した愛着を持つことができないだけでなく、誰との間にも安定した愛着を育むことが困難となる。

出典元:岡田尊司『回避性愛着障害』

1-2-1.愛着形成の最大のポイント

この時期の親に必要とされるのは

十分なスキンシップとともに、母親が子どもの欲求を感じとる感受性をもち、それに速やかに応じる応答性を備えていること

出典元:岡田尊司『愛着障害』

です。

要するに

おしめをかえたり、お腹がすいて泣いたらお乳をあげたりするのを速やかに行うということ。そして触れ合うことが大事なのです。

脳科学者の友田明美氏によると、脳の発達という観点から見ても、よく見る」、「聞く」、「触れる」ことは効果的だそうです。

子どもは親の腕に抱かれ、親と見つめ合い、微笑み合うことで安心感、信頼感を身体で覚えていくものです。

出典元:友田明美『子どもの脳を傷つける親たち』

愛着形成は2歳までにしなければならないのですが、幼い子どもとのコミュニケーションということを考えると、

自然に言葉を使ったコミュニケーションよりもスキンシップによるコミュニケーションが増えると思います。

それが脳科学的に見ても効果的だということは是非覚えておいて下さい。

これらの行為が繰り返されることで親子間の心の結びつきは徐々に築かれていくことになります。

そして愛着形成がきちんとできた親は「安全基地」として機能するようになります。

1-2-2.安全基地とは

  • 困った時や恐怖を感じた時に助けてくれる存在のこと。
  • 「いつでも逃げ帰れる安全な場所」という意味で安全基地と呼ばれる。

子どもは「安全基地」としての親の助けを借りながら、自由に動き回れる範囲を広げていくわけですね。

1-3.二歳以降

1歳半、もっと余裕をもって2歳頃から子どもが活発に動き回れるか否か親が「安全基地」として機能しているか否かにかかっています。

しかし、このくらいの年齢で1人で行動することはとても不安なことです。何か嫌なことがあればすぐに親の元に戻り安心を得ようとします。

その際は抱っこをしたりスキンシップをとったりしてください。

1-4.三歳以降

3歳頃になると一定の間であれば親から離れていても平気になります。その理由には脳の成長が大きく関係しています。

このくらいの年齢になると想像したり推測したりする能力がある程度備わってくるのです。

仮に親がそばにいないような場合でも、しっかりと愛着が築かれていれば、「自分は守られ、愛されている」というイメージを思い描くことによって、安心感を保つことができるようになります。

出典元:友田明美『子どもの脳を傷つける親たち』

とはいってもまだまだ子どもなので、親は保護したり、安心感を与えられるようにスキンシップをとる必要があります。

このように

「親子関係」は自己肯定感を得て、自立への準備をするための重要な要素です。また、他人への信頼感の源にもなります。

ここまで順調に育った子どもには以下の2つの特徴があります。

1-4-1.他人に対して良いイメージを持っている

「困ったときは、親と同じように誰かが助けてくれる」と推測することができるからです。

この事が次の「ストレスへの耐性」に繋がります。

1-4-2.ストレスへの耐性がある

1人で困難を乗り越えるのは大変なことです。他人の助けを借りなければならない時もあります。

しかし

安全基地を確保できなかった子どもは他人を信頼できないため、助けを求めることができません

その結果ストレスを1人で抱え込んでしまいます

ストレスは様々な病気の原因になります。愛着障害も例外ではありません。この種のストレスが様々な症状や支障の原因になるのです。

「様々な症状や支障」については

これらの記事にまとめたように非常に多岐にわたるので要注意です。

1-5.五歳まで

2歳までに愛着形成できて活発に動き回れるようになった子どもであっても、まだまだ注意が必要です。

5歳までに何らかのトラウマ的出来事があるとその愛着は酷く傷ついてしまうこともあります。

つまり

2歳までに愛着形成しないといけないのですが、5歳までは敏感なので愛着形成出来たとしてもすぐに壊れてしまうのです。

2.愛着形成のポイント(6歳以降)

小学生

6歳(小学生)以降の子どもの成長の仕方も「2歳までにきちんと愛着形成できたか」によって大きく変わってきます。

小学生もそうなのですが、特に思春期の子どもは様々な精神的トラブルを抱えがちです。

その際も「愛着形成できていたか」によって精神的トラブルを和らげやすかったり、深刻にならなかったりします。

厳密には愛着障害と言えないものに対しても「愛着」は効果を発揮するようです。

しかし

もちろん愛着形成が上手くいったからといって必ず子どもは順調に育つわけではありません

詳しくは

おススメ

準備中

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これらの記事をご覧ください。

3.愛着形成【まとめと注意】

ポイント

というわけで今回は「愛着形成の仕方年齢別のポイント」についてまとめました。

ここまでお読み頂いた方の中には「なぜ母親が重要なのか」「保育園育ちの子はどうなるのか」気になった方も多いと思います。

愛着障害の記事を書くにあたって、当サイトでは岡田尊司氏と高橋和巳氏の著作を主に参考にしているのですが、

両者とも子育てにおいては父親よりも母親の方を重要視しているようです。その理由については

また、子どもを保育園に通わせている方やご自身が保育園に通っていた方は

関連記事

準備中

こちらの記事が参考になるかと思います。さて最後に、今回の内容を要約すると、

「親からの影響(しかも2歳まで)は子どもの一生に影響を及ぼす」ということです。これは愛着理論の主張でもあります。

中にはこの主張を「親の偉大さ」だと解釈して感動を覚える方もいるようですが、一方で

過剰なプレッシャーを感じたり、胡散臭く感じたりする方もいます。

また

「2歳までで人生が決まるのならもう手遅れなのではないか?」と落胆する方もいるでしょう。

正直、愛着理論にはいたずらに不安を煽ったり、酷く落ち込ませてしまったりするところがあります。

よって、子育てをされている方や「自分は愛着障害かも」と思っている方は

こちらを読んで、

  • 愛着理論は本当に正しいのか?
  • 正しくないとしたら自分が抱えている生きづらさの正体は何なのか?

についてもう一度整理してください。

以上です。ありがとうございました。

※「愛着障害」に関する全記事はこちら

愛着障害【全知識】
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