霊感商法よりも恐ろしい「愛着商法」について


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今回も前回(愛着障害だと「思い込ませ」カウンセリングで儲ける医者にご用心!)に引き続き、

「愛着障害のカウンセリング」に関する知識を提供します。

突然ですが、愛着障害のカウンセリングは「霊感商法」との対比で考えると非常にわかりやすいです。

今回はこれらの対比を試みようと思います。

※今回の記事も「愛着理論」の知識が前提となるので、

こちらの記事も併せてお読みください。

1.カウンセリングと霊感商法

というわけで、まずは「霊感商法」の定義から確認しましょう。

1-1.霊感商法とは

霊感商法(れいかんしょうほう)とは、悪徳商法の一種である。霊感があるかのように振舞って、先祖の因縁や霊の祟り悪いカルマがあるなどの話を用いて、法外な値段で商品を売ったり、不当に高額な金銭などを取る商法である。

出典元:Wikipedia

「先祖の因縁や霊の祟り」…目に見えない物、「悪いカルマ」…前世の悪行というふうに捉えてください。

これらが原因で現在のあなたは不幸なのだと言って相手を不安にして、解決するための高額な商品を買わせるわけです。

1-2.愛着障害とは

2歳までに親(特に母親)や養育者との間に強い心の絆が出来なかったことが原因で様々な症状や支障が生じている状態のこと。

このように言うともっともらしく聞こえるかもしれませんので、少々解説を加えていきます。

1-2-1.無意識

人間は3歳以前(物心つく前の記憶)は覚えていません。もしかしたら若干の個人差はあるのかもしれません。

しかし

愛着障害の原因は3歳どころか「2歳までの体験」なので、覚えている人はまず居ないでしょう。

岡田尊司氏も

物心つく前のことは、本人も覚えていないし、母親自身忘れているということも多い。

出典元:岡田尊司『発達障害と呼ばないで』

このように言っています。

「覚えていない」にもかかわらず、2歳までの体験に影響されるとしたら何らかの仕方で2歳までの体験が身体に残っていなければなりません。

そこで岡田氏が持ち出すのが「基本的安心感」と「無意識」です。

「基本的安心感」という考え方への批判

こちらでしたのですが、「無意識」の考え方も間違っています。無意識=幼少期の思い出せない記憶ではありません。

1-2-2.親の不適切な養育

愛着障害の定義をもう一度見直して欲しいのですが、「強い心の絆が出来なかった」というのもポイントです。

確かに

虐待をするような親とは心の絆は出来ません。しかし、岡田氏が愛着障害の原因と想定しているのは「親の愛情不足」です。

岡田氏によると「親が十分に甘えさせなかった」「絶対的な愛情量が不足していた」などが原因で愛着障害になるらしいです。

これらは基準があいまい過ぎて科学的根拠にはなり得ないのですが、自分に当てはまってそうで何となく不安ですよね。

※一応 ↓ でまとめたのが「愛着障害になる条件」です。

言い方を変えれば、こちらの記事の内容が当てはまらなければ愛着障害にはなりません。

1-3.もちろん「カウンセリング」

というわけでまとめると、

  • 愛着障害=「無意識」…目に見えない物と「2歳までの親の不適切な養育」…自分ではどうすることも出来なかった頃の行為が原因。
  • 霊感商法=「因縁や祟り」…目に見えない物と「悪いカルマ」…前世(自分ではどうすることも出来なかった頃)の行為で不安を煽る。

というわけで構造的には全く一緒なわけです。

霊感商法の場合は高額な壺やガラス玉を買わせるのですが、愛着障害の場合、消費させるのはカウンセリングです。

2.霊感商法よりも危険?

具体的なカウンセリング方法は

おススメ

準備中

こちらの記事に書いたのですが、このカウンセリングには霊感商法ともまた違う(ある意味ではより厄介な)問題点があります。

2-1.「まともな親」でも叩け

このカウンセリング方法を一言で言うと、

「親に怒を誰かにぶつけることでスッキリする」というものです。よって、親子関係はほとんどの場合破綻します。

ここで注意して欲しいのは「本来は落ち度のない親」であっても責められるということです。

そもそも「愛着障害」は毒親の虐待によって身に付くものだったのですが、岡田氏などの一部の精神科医が拡大解釈しまくった結果、

「まともな親」も批判の対象になってしまいました。

関連記事

毒親、煽る医者

ならば、「毒親被害者にこのカウンセリングは有効なのか」というとそういうわけでもありません

現代の脳科学の観点から言えば、岡田氏のカウンセリング方法は患者の「生きづらさ」をむしろ助長する可能性があります。

※詳しくは

2-2.失敗も親のせい

「無意識」を持ち出す利点の一つは、

もしカウンセリングに失敗しても「それだけ無意識の力が強いからだ!」言い訳ができるところです。

さらに言えば「その無意識を作った親が悪いんだ!」という言い訳もできます。特に母親は

母親は、子どもの対人関係だけではなく、ストレス耐性や不安の感じ方、パートナーとの関係や子育て、健康や寿命に至るまで、生存に関わる影響を、それこそ生涯にわたって及ぼす。

出典元:岡田尊司『回避性愛着障害』

このように言われています。

でもこの理屈は、治療ができなくても「母親の悪影響は生涯にわたって続くから仕方がないじゃん」という言い訳にも使えますよね。

関連記事

母親

以上です。ありがとうございました。
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2 件のコメント

  • 県外の大学に通っている娘が今年に春休みで3月に実家にかえってきました。
    来るなり、「大事な話だからお父さんもお母さんも聞いてほしい」と居住まい正して付き添いに前から付き合っていた彼氏も同伴で切り出しました。
    「実は私回避性愛着障害でカウンセリング受けているの」と突然の告白に私も妻も唖然とし、次に懺悔の念で涙が出てきました。
    娘が生まれる前から宅配便の下請けで自営をしていたので休みらしい休みはなく子供と一緒にどこかに遊びに行くようなこともあまりなかったような気がするし、ひざを突き合わせて話を聞く暇もあまりなかったように思えて「ごめんな」というのが精一杯でした。
    そういえば、あまり物もねだらなかったし、一人絵をかいてることが多かった。
    いろいろ話し合って「すっきりした」「実家に帰ってくるのが億劫だったけど、やっと楽しみに帰って来れる気がしてきた」と帰ったはずなのに、7月半ばからメールが3回に一辺くらいしか返ってこなくなり、8月にはほとんど返ってこなくなり、実習があるから実家には帰れないとのメール「そうか忙しいんだな」とさみしさ半分あきらめていました。
    そんなしているうち8月21日突然長いメールで親との決別を告げてきました。

    (一部省略)

    家内や私(父)の名誉のために言っておきます、箇条書きで挙げていたセリフは娘の妄想か拡大誇張です、2人で長い時間思い返してみましたが、まったく思い当たらず、言い訳してもかえって娘をあおるだけなので、カウンセリングのマインドコントロールが解けるまで待つことにしました。
    解けたときは2人ともこのよにいないかもしれませんが!

    • 貴重な体験談をお聞かせいただき感謝致します。

      「カウンセリングのマインドコントロール」というのは非常に的を射た表現です。

      カウンセリングとはまさに「マインドコントロール」であり、「患者にとって都合のいい解釈」を患者に与えることです。

      中でも悪質な「愛着障害のカウンセリング」は精神的に不安定な患者に対し「自分は何も悪くない。悪いのは全て親だ。」という解釈を与えます。

      さらに「カウンセラー」という、さも「正しいことを知っていそうな立場」によって、患者の解釈に確信も与えます。

      ちなみに、愛着障害関連の書籍やカウンセリングでボロ儲けした岡田尊司氏は『マインドコントロール』という、人の洗脳方法に関する書籍も書いているようです。

      過去の出来事はそれを記録した映像がない限り、当事者の記憶に頼らざるを得ません。つまり、客観的な証拠はありません。

      しかし、カウンセラーは患者(子ども)の意見(マインドコントロールしたもの)のみを正しいとし、「2人で長い時間思い返してみましたが、まったく思い当たらず」というような親の言い分は一切無視するのです。

      さて、娘さんの件ですが、

      3月に実家に帰って来た時は「楽しみに帰って来れる気がしてきた」と言っていたにもかかわらず、8月には激しい口調の決別のメールを送ってきたことから、その間にカウンセリングという名の「マインドコントロール」を受けていたのかもしれません。

      カウンセラーは「患者が真実を思い出したのだ」と主張するのでしょうが、それは先ほど言ったように客観的な「真実」ではなく「解釈」であり、そういった解釈の強要では治療は失敗するし、多くの人を不幸にすると言ったのは他でもないフロイト(カウンセリングの第一人者)です。

      話を戻しますが、娘さんの発言、例えば

      「朝起きられない私に『しつけ』のためにわざと学校の修業時間ぎりぎりに起こして大量のエビピラフを朝食として平らげることを強要しました。この一件により、私は大好きだったエビピラフが食べられなくなるどころか…」

      などは正直言って、かなり非論理的です。

      なぜ「朝起きられない私」への「しつけ」で、朝早くではなく「修業時間ぎりぎり」に起こすのか。

      「朝起きられないことへの『しつけ』」と「エビピラフ」を食べることに何の関係があるのか。

      なぜ「しつけ」なのに「大好物」を用意するのか…。

      おそらく、「悪いのは全て親」を基調としたカウンセリングにより、様々な断片的な記憶が「親からの嫌がらせの記憶」として結びついたのではないでしょうか。

      このようなことが起こることに驚かれるかもしれませんが、先ほど名前を挙げたフロイトが危惧したのはまさにこういった「カウンセラーによって記憶が改ざんされる事態」なのです。

      ちなみに、岡田尊司氏は「愛着障害者の記憶は改ざんされやすい」、つまり「マインドコントロールしやすい」とはっきり述べています。

      今回お聞かせいただいた体験談によって、やはり「問題かつ危険なのはカウンセラーである」という確信がもてました。

      娘さんとの関係改善を願いつつ、多くの人を不幸にするとしか思えないカウンセラーや愛着理論の横暴を阻止できるように努めていこうと思います。

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